米百俵純米酒は淡麗志向の新潟でも珍しい味のしっかり乗ったお酒です。冷やで飲めば旨みが広がり、燗で飲めばさらにコクが口いっぱい広がります。ラベルの表示は「純米酒」ですが中身のお酒は57%精米の「特別純米酒」である。
そして2016年の造りから、 吟醸系はもちろん普通酒までの原料米をすべて「酒造好適米」にし、「小規模だから消費者と近い存在でありたい」。
お酒と向き合う実直な姿勢が蔵の評価に繋がっている。
《米百俵とは?》
北越戊辰戦争に敗れ焦土と化した長岡に、支藩である三根山藩(新潟県西蒲原郡巻町峰岡)から見舞いとして送られた百俵の米、長岡藩大参事の小林虎三郎はこの米を藩士らに分配せず、国漢学校設立資金の一部に充てた。
米を寄こせと刀を抜いて詰めいる藩士を前に虎三郎は毅然として、「戦に負けたのは先の見える優れた人物がいなく、この混乱期こそ人材の育成が急務なのだ」と説き伏せ、藩士は泣き崩れる。
そして「米百俵」は売却され、その代金は国漢学校に注ぎこまれ、教育第一主義の精神が長岡の風土に根付くのである。
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